ハンドボール国際Aマッチ 男子 日本 v ブラジル

こんにちは。スポーツアナウンサーの脇田達司です。

7月6日から8日にかけて発生した「平成30年7月豪雨」で
お亡くなりになった方のご冥福をお祈り申し上げます。
また被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
被災地では懸命な活動が行われています。
一日も早く普段どおりの生活が取り戻すことができるよう願っています。


6月29日・30日に
東京・大田区の大森スポーツセンターで
ハンドボール国際Aマッチ 男子 日本とブラジルの2連戦が行われました。
日本代表『彗星JAPAN』は
6月にドイツ・韓国と対戦し、今回のブラジル2連戦を迎えました。

今回のブラジル代表(セレソン)は直前に行われた世界選手権のパンアメリカ予選で
アルゼンチンについで2位に入りました。
2016年のリオデジャネイロ五輪でも7位入賞を果たしました。
また今回は2020年の東京オリンピックでキャンプ地として使うアリーナを使うということで
大田区の全面的なバックアップが行われていました。


2連戦を振り返ります。
【Game1】
日本代表は主力の土井、信太がロースターから外れました。
序盤は日本が主導権を握り、立ち上がり10分で6-4とリードします。
ブラジルはスタートから5:1のディフェンスで日本を揺さぶりました。
徐々にトランジションゲームになりブラジルが19分に勝ち越す。
24分過ぎからベテラン門山がCBに入りオフェンスコントロールを図りますが
スコアがなかなか伸びません。
日本の坂井とブラジルのアルメイダの両GKの好セーブもあり
前半はブラジルの16-13で折り返します。

後半は日本もスタートからブラジルのオフェンスに対し5:1DFで応戦します。

しかし、トランジションゲームはブラジルが主導権を握ります。

日本も最年少代表の部井久・ポストの笠原、ベテラン門山と

バランスよく得点を重ねていきますが38分には最大5点差まで広がりました。

ブラジルもサントス(FCバルセロナ)のミドルや

キリングプレイでの6人攻撃が決まり日本のDFは思うように守れません。

45分に日本はパワープレイから東江のカットインで25-25に追いつきます。

その後も一進一退の攻防が続きましたが

残り1分で日本のオフェンスファウルでボールコントロールを失い

残り3秒でブラジルはポストのサンタエラが押し込み31-32で競り勝りました。

【Game2】
日本はファーストオフェンスで高智のショットで先制。
その後も吉野・東江・元木が加点します。
しかし8分過ぎから15分にかけてはターンオーバー:5・得点:1と
ブラジルのディフェンスに阻まれます。
15分過ぎからは門山を投入。
しかしブラジルもパワープレイでの得点が伸び悩みますが、
ポンシアーノのポストプレイなどで喰らいつきます。
前半は15-16とブラジルリードで折り返します。

日本のターンオーバーは前半だけで10。

後半、日本はオーソドックスな6:0DFに対し
ブラジルは3:2:1DFとタイトなディフェンスで
日本にプレッシャーをかけます。
日本は東江とポストの小室にボールを集め加点します。
41分で24-19と5点差(この試合最大得点差)まで突き放します。
しかしそこはセレソンの意地。
そこからの8分間に
アッキバレスやノヴァイスのショットで一気に6-1と畳掛けて
あっという間に1点差。
54分には日本のターンオーバーから
ブラジルはドゥトラの速攻でついに28-28のタイに。
そして56分にポンシアーノに決められ逆転を許しました。
その後も日本はターンオーバーでボールコントロールを失い
残り1分で2点のビハインド。
そのまま29-31でブラジルが2連勝しました。
Game2の日本のターンオーバーは17。
これでは攻撃回数が増えても得点は伸びません…。

ゲーム後の記者会見でも
ダグル・シグルドソン監督は
「残り10分にたくさんミスをした。そこはしっかり分析しなければならない」
「ブラジルの印象としては攻撃的なディフェンスをしてくる。
 サイド・ポスト・速攻に課題ができた」と話していました。

ゲームキャプテンを務めた門山は
南米のハンドボールはどちらかというとヨーロッパに近いとのこと。
またセレソンのメンバーもヨーロッパでプレイする選手が多いとのことで
中でもスペインのスタイルに似ているとのことでした。
ドイツはきれいなハンドボール、ブラジルは荒削りだけどパワフルで力強かったと
話していました。

ブラジル代表のキャプテン サントスは
日本選手が活躍するためには積極的にヨーロッパでゲーム機会を増やすことが必要だと思う。

6月は男子の国際Aマッチを3試合取材しましたが、
今回のブラジル戦は2試合とも勝てた試合だったと思います。
ダグル監督は2試合とも試合に負けたがいい試合だったとコメントしていますが、
6月25日の日韓戦は7点差で完敗。
そしてこの対ブラジル2連戦はクロスゲームの敗戦と5点差リードからの逆転負けと
負け方がちょっと心配です。
サポーターの話を聞いていると勝ちグセをつけないとなぁという声も。
ダグル監督就任後の成績は2勝18敗1分。
すでに正念場に立たされているといってもいいかもしれません。
目の前の1試合に「絶対に勝つ」という気持ちで戦ってほしいと思います。

男子ナショナルは8月にインドネシア・ジャカルタでのアジア大会に挑みます。

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